おはようございます。

私は先月から、テンプル大学の法律の講座を受講中です。
今日のお題は「Carlill v.Carbolic Small Ball」

契約に関する代表的な判例をお勉強します。

これは1893年の判例です。
ロシア風邪(インフルエンザ)がはやったビクトリア時代、
(うさんくさい)煙玉を販売する会社が広告で

「煙玉をきちんとパフパフ嗅いで、それでもインフルエンザに
かかったおかたには100ポンドさしあげます。

私たちはA銀行に1,000ポンドを証拠金として積み立ててます」

と、うたったのだそうです。
写真を見る感じ、皮袋みたいなのを押すと煙がでてくる仕組みだったようです。 

実際にそれを適正に使用したカーリル夫人がインフルエンザにかかり
お金を払ってくれなかった会社を訴え、
裁判では勝って100ポンドをもらったんだそうです。

これは、現代の消費者保護の上でも記念すべき判例なのだそうですが、
私、消費生活アドバイザーの勉強の時には習いませんでした。(おや?!) 


世界の学生がこれはUnilateral Contractなのか、Invitation for Treatなのかの
お勉強するのときに必ず出てくるのだそうで
この煙玉の判例はUnilateral Contractにあたります。 

Unilateral Contractとは、例えば、

「いなくなった犬を見つけて連れてきてくれたかたに1万円さしあげます」

という、探し犬広告がこれにあたります。
通常の双方の契約はBilateral Contractです。 

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因みに、前回の授業で勉強したのは
Fisher v Bell でした。

1961年の同じくイギリスの判例で、
飛び出しナイフが禁止されている法律があるけれど、
ショーウィンドーにそのナイフを「4シリング」の値札と一緒に
陳列していた場合、どうなのか? という判例でした。

店に陳列されているのを見た警官が、店内で店員に
くだんのナイフを出させて、「販売しているじゃん」として、御用となったらしいです。 

こちらは、「法律の不備でしょう」ということで
お咎めなかったのだそうです。

「陳列した場合は(罪となる)」とまでは、法律の方には
1959年にはしっかりと書いてなかったのだそうで(英議会のちょっとしたミス)、
1961年にそそくさと法律のほうが直されたのだそうです。

Fisher v Bellの判例は、ショーウィンドーへ陳列するのは
Invitation to Treat にあたるという代表的な判例。
それだけだとOfferにはならないということです。

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たった2回の授業なのに、ややこしいです。
ブログにこうやってメモしておかないと、忘れるという自信があります!

弁護士さんって、こういう細かいものを扱うのですね。尊敬です。

そして、イギリス人のお茶目でかつ生活の質を改善していく姿勢が
やっぱり素晴らしいのであるなあと思ったのでした。
=まゆみより=